3月からずーっと気になっていた映画『バブル』を劇場で観てきました。
結論:映画館という大画面で観れてよかった、大満足!
それでは、私の勝手な感想をつらつら〜と述べていくよ〜
これでもか!というぐらい、書きたいことを詰め込んだ記事になってるよ。
新たな人魚姫物語が爆誕
この映画を一言でまとめるなら「新生、人魚姫物語」だと思います。
ざっと、映画のキーワードをざっと挙げると「渦、泡、生命、人魚、音、相手を想う心、相手を通して自分を知ること」なのかなと思います。
物語は基本的に童話「人魚姫」のお話を土台にして進められていきます。
どのような展開になっていくかはぜひ映画館または Netflix で観て確かめていただけたらなと思います。
以降は、私がバブルを観て、胸打ったシーンやセリフを語っていくよ!あくまで私の目線という点に注意してね!それでは、いってみよー!
映画のグッときたポイント
その1:泡で細胞分裂を表現
映画のワンシーンに泡で細胞分裂を表現するところがあります。
泡の中に小さな泡が生まれて、どんどん分裂していく… そんなシーンです。
これを目にした時、うわあぁぁ、そうきたかぁぁぁ!!!と心の中の生物学者が叫びましたね。
映像から泡と生命の結びつきを感じた瞬間でした。
諸説ありますが、太古の昔に生命は泡(正確には有機物が濃縮された液滴)が分裂して生まれたのではないかと言われています。
なんだか、この説を表現したようにみえて感動しました。
ちなみに先ほどの細胞分裂は一瞬で桑実胚までいってたよ。驚異の速さだったよ。笑
その2:渦と生命の関係性
お次のグッときたポイントは「渦は生命の決まったフレーム」というセリフです。
このセリフを聞いて、確かにそうかもしれないと思いました。
銀河、台風、潮、果ては生体分子に至るまで渦という形は組み込まれています。
だからこそ、渦は生命の象徴となり得るし、遥か昔から人々を惹きつけてやまないのかもしれません。
渦(螺旋)はこの映画のモチーフとして映像の至る所に出てきます。
それこそ、冒頭のOPから出てきます。これから観る方は是非とも注目してみてください。
また、先ほどのセリフ直後に自転車の車輪が回されるシーンが出てきます。
車輪の回転と同時に、車輪のスパークに映り込んだ光が渦を巻く様に反射していくという描写になっています。
ここに作画の繊細さとセンスを感じました。
渦をそんな風に表現することなんてあるかい?まじで、そのセンスに脱帽だぜ。(お前、誰だよ)
ここもぜひ注目して観ていただきたいところです。
その3:えげつない画角から映し出すパルクールの動き
この映画、とにかく映像の動きが素晴らしいんです!特にパルクールシーンは見所満載です!
様々なアングルから細やかなカットで映像を見せてくれるので、キャラクターたちの躍動感がバシバシッと伝わってきます。
こんな動きが実際にできたら楽しいだろうな、自分もできるようになりたいな、そのシーンに私も混ぜてくれぇぇってなること間違いなしです。
余談ですが、パルクールもののアニメを観たのは「プリンス・オブ・ストライド」ぶりな気がします。
このアニメもパルクールの動きをよく捉えていて、動きが素敵でしたね。ご参考までに。
パルクールの動きを拝むためだけに、もう一度バブルを観にいっても惜しくないぐらいの映像美がそこにはあります。荒木さん、WIT STUDIO さん、制作してくれて本当にありがとう。
その4:水を連想させるようなウタの声
ヒロイン、ウタの歌声(りりあ。さんが担当)がめちゃくちゃ綺麗です。
明度が半端ないぐらい高く、驚くほど透き通っています。正に、水を体現したような声です。
ウタの声はOP、END、そして劇伴音楽にも組み込まれています。
この歌声が印象に残りすぎて、鑑賞後すぐにサウンドトラックをポチりました。
それぐらい魅せられるお声です。
また、観ていて凄いなと思ったのが、りりあ。さんの声の表現力です。
実はウタってかなりセリフが少ないんです。
しかも、大方のセリフが言葉ではなく相槌や笑い声、息遣いなんです。
それなのに、ウタの心情が鮮明に伝わってくるんですよ。劇中、ウタにどれだけ心を締め付けられたことか…
これは、作画の力も勿論ありますが、りりあ。さんの表現力の高さもあるんだと思います。
その5:壮大な劇伴音楽
音楽に関しては、もう、さすが澤野さん!!!素敵!!!好き!!!一生ついていきます!!!(土下座)という感じでした。笑
宇宙とか、世界とか、概念的な何かを音楽で表現させたら澤野さんの右にでる者はいないと改めて思いました。
音楽から発せられるスケールが本当にでけぇんだ!!!壮大かつ厳か!!!音楽だけで、無条件に感動させられます。
間違いなく、この音楽あってのこの作品だと思います。
個人的にはオーケストラ、打楽器、シンセが絶妙な塩梅で組み合わさってできる澤野さんならではの音楽がツボを押しまくりです。あぁ、好きだなぁ。
今回は劇中の泡から発せられる特徴的な音(声)が土台となって音楽が構成されています。
繰り返し、繰り返し、形を変えて泡の音が出てきます。
りりあ。さんの声と同様にとても印象深いです。
映画鑑賞後は帰りの電車でずっとサウンドトラックを聴いていました。
アルドノア・ゼロ(こちらも音楽を澤野さんが担当)以来の沼っぷりです。
澤野ワールドの沼は深くて抜け出せない。
ちなみに澤野さんとサバプロがタッグを組んで作った「BELONG」も最高の曲なので聴いてみてね!こちらは Fate シリーズのCMで使われた曲だよ(映画には全く関係ない)
その6:ヒビキのキャラと声がシンクロ
主人公、ヒビキの声は志尊淳さんが担当されています。
ヒビキというキャラクターと志尊さんの声がものすごくマッチしていて、自分の中でストンと腑に落ちた感覚がありました。
だからなのか、のめり込んで映画を観ることが出来ました。
アニメにおいて、キャラと声に違和感がないって、とても大事なことだと思います。
キャラと演じられる方の声がシンクロすればする程、ノイズが減って、その作品に没入する機会が生まれると思うからです。
上手く言い表せないのですが、志尊淳が演じるヒビキとしてではなくて、ヒビキ一個人として作品を観ることができました。
それも、意識せず自然にです。
これも作画と志尊さんの演技力の賜物なんでしょうね。
自分なりに楽しんで映画を観る
ここまで熱く語ってきましたが、振り返ってみると、人様に引かれてしまうような見方で映画を見ていますね。申し訳ございません。苦笑
まだまだ、語りたいグッとポイントはあるのですが、ここら辺でやめておきます。(ヒビキとウタがNARUTO走りして疾走してるとか、キャラの心情に何かしらの変化が訪れる時は風が吹くシーンがあるとか、もっと色々語りたいぃ)このまま行くと収拾も取り返しもつかなくなりそうなのでやめます。苦笑
自分なりに見所を探しながら鑑賞するとどんな映画もめちゃくちゃ楽しくなります。
だから、不思議と内容を評価しようなんて思わなくなるし、否定的な気持ちも抱きにくくなります。
これは私的映画鑑賞ハックです。
巷で『バブル』は賛否両論だそうですが、私的には心の底から楽しめたし、この映画を心から愛でることが出来ました。感無量の大満足です。
また、賛否両論ってことはそれだけこの作品が皆の心をプラスにもマイナスにも大きく揺り動かしたということなんでしょう。すげぇな、『バブル』。
後日談ですが、もう一度観たすぎて次の日に映画館行って再度鑑賞してきました。いや、大好きすぎか。笑
余談(これは SF あるある?)
一つだけ気になったことがあるので、最後にこれだけ言わせて下さい。
えっと、監督の皆さん日本の首都を崩壊または、荒廃させたがりますよね。破壊神か何かなんでしょうか。
エヴァ然り、天気の子然り、呪術廻戦然り… 他多数。
いや、いいんですよそれはそれで。壊さないと始まらないものもきっとあると思うので。笑
なんだかこれは漫画・アニメ界、延いては SF界における共通事項なのでしょうか。
破壊することでのみ創造できる的な何かなのかな。ちょっと面白いですよね。笑