「どうしても研究に関わる仕事がしたい」
そう思っている人はいませんか?
かつての私は上記のことを思って転職活動を行っていました。
最終的に「派遣で研究職に携わる」という道を選択し、現在に至ります。
私と同じような選択をしようとしている人の中には、
「この働き方は果して自分に向いてるのだろうか?」
という疑問を抱える方もいるのではないでしょうか。
そこで本日はこの疑問に対して、現在進行形で派遣研究員をしている私がお答えします!
そして、派遣研究員に向いている人、そうではない人を私なりの見解でお伝えしたいと思います。
先に結論を言うと、
「研究テーマとかいいから、とにかく実験(または分析)をさせてくれ!」という方には声を大にしてお勧めします。
それとは逆に、
「自分の研究テーマを持って研究というものを進めていきたい!」という方には全くもってお勧めしません。
理由は3つ
- 派遣という体制だからこその制限(限界)があるから
- 研究テーマの進行は派遣先の社員のものだから
- 基本的に派遣研究員は作業員だから
以下、詳しく説明します。
派遣による仕事の限界
派遣である以上、いくら常駐先で働いていようが部外者です。
そのため、研究内容の根幹部はクライアント側からしたら企業秘密にあたるため、派遣社員に教える訳にはいきません。
派遣側は契約の際、「詳しい企業内容(企業秘密)を知った場合は守秘する」という内容を書面で交わしていますが、基本的に研究テーマの根幹部を教えてもらったり、知ったりすることはできません。
勿論、知っておかないと実験に支障をきたすような部分は教えてもらえますし、自分から聞いても何ら問題ありません。
ただ、派遣という働き方の性質上、自分の研究テーマを持つことは基本的にできません。
これが派遣体制による仕事の制限(限界)です。
研究の主導権は社員のもの
研究テーマはあくまでクライアント先の社員が持っているものであって、自分達はそのテーマに関わらせてもらっている立場です。
簡単に言えばアシスタントです。
そのため、研究を自ら進めていくことはできません。
結果を予想して実験内容を組み立てたりすることは社員さんの仕事になります。
だって、自分の研究テーマではないので。
派遣研究員は社員が提示するプラン通りの実験をしてデータを出すことが仕事となります。
派遣研究員の仕事は作業員に近い
先ほども述べた通り、派遣研究員はプラン通りの実験をして正確なデータを出すことが仕事です。
見方を変えれば「作業員」です。
実験をすることがこよなく好きな人にとっては夢の仕事かもしれません。
毎日、たくさんの実験に携わることができて、尚且つお金ももらえるからです。
逆に研究を考えることが好きで実験はそれほどでもないという人にとっては退屈な仕事になると思います。
実験を繰り返し行うのみで、結果から次の実験プランを練ることはほぼできないからです。
プラン内の実験をどのように進行していくかはこちらの自由だったりしますが、部署や分野によってはその部分すらも社員の提示した通りにやらなければならないこともあります。
仕事の自由度や裁量権はかなり少ないです。
とは言え、裁量権が少ない分、責任も少ないです。
実験に失敗して結果が追いつかず、研究テーマが期限までに片付かなかったとしても、その責任を負わされることはありません。
勿論、反省して次は失敗しないように努めるという責任はありますよ。
ですが、大半の責任は社員さんが背負ってくれます。
気楽に仕事ができるという点ではメリットなのかもしれません。
まとめ
いかがでしたか?
派遣研究員は派遣という性質上、研究のどこに重きを置くかで、はっきりと向き不向きが出てしまう働き方だと思います。
ひと口に研究といっても、考えることをメインでしたいのか、実験をメインでしたいのかで大きく変わります。
実際に自分はどちらなのかを吟味した上で選択していただけたらなと思います。
おまけ
ちなみに、私は実態を知らないまま、吟味もせずに派遣研究員に飛び込んだため、割と退屈する日々を送っております。苦笑
実験自体は嫌いではなかったので現在も苦なく仕事を続けることはできています。
後悔してないと言えば嘘になりますが、飛び込んで働いたからこそ「仕事はやっぱり自分で作っていきたいし、考えて進めていきたい」と自覚することができました。
物足りなさやこのままでは実験以外の仕事スキルの向上は厳しいと思っているので、転職ないし、手に職を就けるスキルを獲得したいなと思っています。